核兵器廃絶地球市民集会ナガサキによる2015年NYで行われたNPT会議のリポートです。

帰国報告会(長崎・島原・佐世保)田崎 昇

帰国報告会は私たちの実行委員会と核兵器廃絶長崎連絡協議会 (長崎県、 長崎市、 長崎大学等で構成) の共催により、 島原市と佐世保市で行われました。

実行委員会主催帰国報告会

日時 5 月 31 日 午後 1 時~ 
場所 原爆資料館平和学習室

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田川長崎市長

 午前に実行委員会の 2015 年度第 1 回総会が開催され、 午後は会員に対する報告会を行いました。 田上長崎市長が挨拶され、 NPT再検討会議の最終文書は採択されなかったけれども、 長崎市民は核兵器廃絶を継続して訴えていくことを強く決意していると話されました。
団長の朝長委員長は 「再検討会議は中東問題の対立が原因で最終文書の合意に至らなかったのは残念だ。 しかし核兵器に非人道性についての認識は深まっており、 採択にはならなかったが最終案には非人道性についての言及もあった。 米国の市民の関心は低かったが、 代表団としては市民や高校生との交流など成果もかなりあった」 などと全体的な報告を行いました。

その後で、 各団員が参加した会議やイベントの報告と感想を述べました。 実行委員会は、 5 年毎の NPT 再検討会議に 3 回の代表団を派遣していますが、 今回はじめてニューヨークでフォーラムを開催しました。
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朝長代表

団員からは、 「フォーラムを通じて米市民に長崎市民の核兵器廃絶への願いを伝えることができた」 「長崎大学のユース代表の英語によるスピーチが印象的だった」 などの報告に加えて、 「ジャパン・ソサエティ」 という立派な会場で開催したのでもっとチラシを配るなど宣伝をしたほうが良かった」 などの意見もありました。 また学校訪問で、 被爆者の話を聞いた生徒が涙を流していた様子も紹介されました。

核兵器廃絶県民講座 IN 島原

日時 6 月 27 日 午前 10 時~ 
場所 島原市森岳公民館大ホール
テーマ  「被爆 70 周年、 長崎の地で核兵器廃絶を考える」

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報告会の様子
NPT (核不拡散条約) 再検討会議の報告を RECNA (長崎大学核廃絶研究センター) 中村桂子准教授と訪米した市民代表団メンバーによる市民交流の報告が行われました。
はじめに、 市民代表団・朝長万左男団長が挨拶と今回の訪米の成果と印象について話しました。 また再検討会議で最終文書の採択には至らなかったが、 核兵器の非人道性への認識は確実に高まったと強調しました。

次に、 今回初めて島原市での報告会ということもあり、 中村准教授は、 まず、 NPT 再検討会議とは何かという事と、 RECNA の役割について説明しました。 核兵器廃絶という難しいテーマと内容でしたが、 解り易く穏やかな口調で話が進み、 会議の裏事情など興味深い話に参加者も真剣に聞き入っていました。 そして、 団員である被爆者の末永浩さんから自身の被爆体験を現地の高校生に話したこと、 末永さんが製作された谷口稜曄さん、 山口仙二さんの紙芝居 (日本語と英語の併記) の紹介がありました。

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代表団メンバーと島原の参加者の皆さん

最後に、 団員の三根真理子さんと池田真樹さんが、 今回の活動を現地の画像を交えつつ紹介しました。 報告会終了後は、 島原で活動しているシンガーソングライターの高崎和則 (Kazz) さんをスペシャルゲストに迎え、 バンドメンバー 2 人と共に平和の尊さをアピールするギター演奏が行われ、 ほぼ満員のホールはとても暖かい雰囲気に包まれました。

核兵器廃絶県民講座 IN 佐世保

日時 7 月 4 日 (土)  午前 10 時~
場所 アルカス佐世保大会議室
テーマ  「被爆 70 周年、 長崎の地で核兵器廃絶を考える」

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鈴木センター長

 NPT 再検討会議の報告を RECNA 鈴木達治郎センター長が、 また、 訪米した市民代表団メンバーによるニューヨークでの市民交流の報告が行われました。
はじめに、 市民代表団・前川智子副団長が今回の訪米した活動の概略を報告しました。 またマンハッタン計画 (アメリカの原爆開発計画) に使用された3施設を国立公園化しようとしているアトミック・ヘリテージ財団の理事長と田上市長の懇談の様子についても話しました。
次に、 今回初めて佐世保市での報告会ということもあり、 鈴木センター長は、 「核兵器とは?」 から説明され、 その核兵器が世界にどれくらいあるか、 核兵器廃絶に向けての各国の取組みの現状と課題、 そして今回の NPT 再検討会議の成果と課題について話しました。 更に、 今年 11 月に長崎市で開催されるパグウォッシュ会議 (核兵器と戦争の廃絶を訴える科学者による国際会議) について説明しました。 鈴木センター長は、 核兵器廃絶という難しいテーマと内容でしたが、 解り易く説明され、 最後にパグウォッシュ会議の原点である 「人間性を忘れるな」 「政策を議論していく上で、 合理性に加え人間性を忘れてはいけない」 (ジョセフ・ロートブラット博士) は、 科学者として大切にしていると締めくくられました。

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佐世保報告会会場の様子
そして、 団員である被爆者の本村チヨ子さんが、 ご自身の被爆体験を話され、 若い世代に 「平和」 についてしっかりと考えて行動して欲しいと話しました。 最後に、 団員の甲斐一美さんと私が、 今回の活動を現地の画像を交えつつ紹介しました。
質疑応答では、 「 「核兵器廃絶」 と 「基地撤廃」 は相反するのではないか」 という基地を抱える佐世保ならではの質問があり、 鈴木センター長は 「核兵器廃絶が通常兵器の増加につながり、 基地を存続させるのでは意味がない。 目指すのは平和な世界であり、 核兵器も通常兵器もない世界を求めて一緒に進むべきでないか」 と答えました。
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報告するメンバーの本村チヨ子

今回、 核兵器廃絶長崎連絡協議会との共催で、 初めて長崎市外の島原市と佐世保市で報告会を開催しました。 幸いにして県国際課の準備・広報により、 両会場とも多くの方が参加されました。 参加者は核兵器、 平和の問題についても関心が高く、 現在の国際情勢を踏まえた意見や質問がありました。 これからは私たちの実行委員会も更に活動の輪を広げていく必要があることを実感しました。