核兵器廃絶地球市民集会ナガサキによる2015年NYで行われたNPT会議のリポートです。

被爆者写真撮影 川上 正徳

 当初の予定には、国連での核戦争防止国際医師会議 (IPPNW)の傍聴でしたが、ニューヨーク在住で長崎出身の中野由紀さんの紹介で、代表団の中の被爆者で希望者をプロの写真家のポーレ・サヴィアーノさんに撮影してもらうことになりました。
 実は、 私が平和推進協会に勤務していた頃、 ポーレさんが撮影した継承部会の被爆者を写した写真を見たことがありました。 白黒写真なのにその人の人柄まで感じられる素晴らしい出来上がりを見ていましたので、 撮影してもらうことを光栄に思いました。
 写された継承部会の方も、 告別式の遺影に使いたいと冗談交じりに話していました。 中野さんも FACEBOOK で被爆者山口仙二さんの写真を見て感動し、 この度の訪問団写真撮影のきっかけになったそうです。

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撮影前の説明をする、右から仲の雪さん、2番目がポーレさん

 撮影場所は、 国連ビル前の緑濃く、 小鳥が飛び交う小さな公園でした。 スチール写真とビデオカメラの両方でインタビューをしながらの撮影でした。 1 人当たり結構時間がかかるので、 午後から撮影を始めて最後の私の番が終わったのは 16 時頃でした。 撮影された被爆者は井手尾弘、 倉守照美、 田崎昇、 田中安次郎、 本村チヨ子、 吉田勲さん方と私の 7 人でした。 日本での写真展が企画されているようですので、 その時はポーレさんと一緒にちゃんぽんを食べましょうと約束して別れました。 その後、 ポーレさんから送られてきたのは期待通りの写真でした。 この企画を提案された中野さん、 撮影者ポーレさんに感謝を申しあげます。

ポーレ・サヴィアーノ"さんの紹介 ニューヨーク生まれ、 12 歳の頃から写真を撮り始める。 プロとしてファッションから景色写真まで、 多岐にわたる写真を撮り、 雑誌への仕事も多くやってきた。 近年になり、 人の肖像写真に絞っていくことを決意。 作品名:From Above (上空より) は広島長崎の被爆者の方達、 そして東京、 ドイツのドレスデンの他、 ヨーロッパ各地での空襲の生存者たちの肖像写真を集めた作品。 これらの作品は日本、 ドイツ、 最近では国連や長崎県美術館で展示された。 2010 年 8 月これらの作品は、 英語、 日本語、 ドイツ語の 3 カ国語で写真集として限定出版された。 北米、 日本、 ヨーロッパ、 オーストラリアなどのメディアで取り上げられている。 またテレビの取材、 新聞、 ラジオなどでも紹介されている。 2016 年にはドイツのベルリンの壁崩壊後にその影響を受けた人たちの肖像写真を集めた2冊目の本を出版予定。