核兵器廃絶地球市民集会ナガサキによる2015年NYで行われたNPT会議のリポートです。

ニューヨーク NPT 会議そしてアメリカ 朝長 佳子

 台湾から飛行機を乗りついで早朝のニューヨークに着きました。  入管もスムーズに行きホテルに着くとロビーはごった返し、 地球市民集会のメンバーは国連に一刻も早く行ってパスを取らなければと意気込んでいました。 私たちもチェックインを済ませ皆さんと一緒に国連へと向かいました。 前回のことがあるからと一番乗りしたお陰で国連パス取得もうまくいきほっとしました。 待っている間に国連ビルをまじまじと眺めこれがいつも何かあるとニュースに出てくる各国の旗の後方にそびえる国連かと見上げ圧倒されました。 そして今から始まる NPT 会議は・と緊張しました。
 四月の終わり頃のニューヨークはたくさんの花が咲き乱れ, イーストリバー沿いに咲く八重サクラは見事でした。 現在、 民族間の争いは絶えませんが世界が曲がりなりにも平和なのでこの風景を眺めることができることに心から感謝し、 世界から戦争をなくし、 核兵器をなくさなければいけないという思いを強くしました。

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ブルックリン・フレンド・スクール訪問  手前右:川上正徳、手前左:高校生  後右から広野妙子、私

NPT での会議に参加しましたが核廃絶の難しさを痛感しました。 我が国の外務大臣の演説も今ひとつ核廃絶を訴える迫力に欠けていたように感じていたのは私だけでしょうか。 国と国との利害関係そして隣国との 「加害と被害」 の問題, いつになったら和解し共に核廃絶を目指すときが来るのでしょうか?
私達は人として一人一人の人間に向き合い理解しあえるように努めなければ未来はないように感じました。 ブルックリン高校では被爆者の物語を静かに聴いていた若い彼らは原爆が投下され尊い命が無残にも奪われ、 今も被爆者の方々は苦しんでいるという現実をどんな風にとらえているのだろうか、 聴きいてみたかったが私の語学力では・・・・
国連でのいろんな会議に出席しましたがその度に被爆者の方々のがんばりとそれをサポートする方々の支援に頭が下がる思いがしました。 ばってん会の方々との出会いで我が家の近所の方の娘さんとお会いしたときには大げさに言うと世界は狭いな~と感じました。
NPT 会議の後ノースキャロライナのローリーと言う町の友人を訪ねた時の体験は忘れられません。 市庁舎の前で横断幕をもって1時間余り立ち続けました。 それも楽しくおしゃべりをしながら。 その後の食事会で 1 人の婦人が私達に向かって 「原爆を落としたことは本当に済まなかった。 このことを私は心から謝ります」 と発言されました。 初めての経験だったので夫も私もどのように返事したのか憶えていません。 そのグループは戦争に反対し、 平和な世界を求める教会関係者を中心のグループでした。 もう 1 人の女性はスーザン・サザードさん、 アメリカ人ジャーナリストです。

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 ばってんの会交流会  左から私、野田麻衣子、ばってん会土橋さん

先月アメリカで「NAGASAKI Life After Nuclear War」 を出版されました。 (8日付けの朝日新聞に記事が載っています) 長崎の被爆者 5 人の方に被爆時のこと、 その後のこと、 そして現在といろんな面からインタビューして書き上げた本です。 アメリカ人が書く原爆被爆者の 70 年は素晴らしい本だと話題になっているそうです。 そのうち日本語訳が出ると思いますので是非読んでください。
今回のニューヨークで感じたのは核廃絶とか原爆に関心がある人があまり多くないという現実でした。 私達はこの現実を少しでも変えるためには高校生が掲げている 「微力だけど無力でない」 これから核兵器のない・核兵器を使わせない世界が訪れるように希望を持って活動しましょう。