【被爆73年・第30回ながさき平和大集会】

7月1日(日)13時半~15時半 長崎原爆資料館ホールにて「ながさき平和大集会」が開催されました。
今回で第11回目となる秋月平和賞に選ばれたのは、様々な平和活動に取り組み、中でも20年間に渡り高校生一万人署名活動、高校生平和大使の活動を支え、尽力されてこられた平和活動支援センター所長  平野伸人さんです。
平野さんは、秋月辰一郎先生の「誰でも参加できる市民集会を作りたい。そして、若い世代に被爆体験や戦争体験を伝えたい。協力して欲しい」との思いに応え、1989年第1回ながさき平和大集会を開催し、以来28年間この集会を運営して来られました。
これまで、約200人の高校生平和大使を国連に派遣し、今ではノーベル賞の候補に上るほどになっています。そして、高校生一万人署名活動には、2,000人以上の高校生が関わっています。
平野さんは、「「継続は力」、高校生のスローガンである「ビリョクだけどムリョクじゃない」を信じ、今日の受賞を糧に、更に若者を育て、長崎の声を世界に発信するという大きな役割を心新たに頑張っていきたい」と挨拶しました。
核兵器廃絶地球市民集会実行委員会 朝長万左男委員長の講演「核兵器禁止条約成立と日本・世界の動き」では、先月シンガポールで行われた、米トランプ大統領と北朝鮮の金正恩委員長のトップ会談にふれ、北朝鮮の核兵器を放棄するとの約束は、懐疑的ではあるが、大きな進展があったことは評価すると述べられました。また、世界の核兵器が1980年代に比べ14,000強と減ってはいるもののこの数年は、殆ど変わらない数字だと指摘し、最大の核保有国である米国とロシアの関係が冷戦時代よりも冷え切っていると話しました。さらに賢人会議や日本と北朝鮮の関係、拉致問題にも話が及びました。最後には、環境問題にも触れ、若者に向けて、勉強は教科書からだけでなく自分で調べ勉強することが大切であり、これからは、自分たちの問題として考えてほしいと話しました。
このあと、被爆者歌う会「ひまわり」の合唱、第20代高校生平和大使の報告、そして第21代高校生平和大使の決意表明、ヒバクシャ国際署名の報告と続き、最後に平和推進協会副理事長 升本由美子氏の挨拶で締めくくりました。
約170人の市民が平野さんの秋月平和賞受賞を祝福し、核兵器廃絶と平和について深く考えた2時間となりました。